TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷
病院でTFCC損傷と言われ、自分の身に何が起きているのかわからず困っていませんか?
TFCC損傷とは三角線維軟骨複合体損傷の略で、手首の小指側に痛みが生じるものです。TFCCという名称から、「軟骨の痛み」を想像する方がとても多いのですが、実は違います。
実は、TFCC損傷は軟骨自体が痛い訳ではありません。
なぜなら、軟骨自体には神経がないため、直接痛みを感じることはないからです。それではなぜ?TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷によって痛みが生じるのでしょうか。その答えは簡単でTFCC(三角線維軟骨複合体)の周囲の組織に影響が及ぶからです。
TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷を早く治したいのであれば、「軟骨」中心の治療から「軟骨以外の複合体」中心の治療に変える事です。なぜなら、痛みを感じるのは「軟骨以外の複合体」だからです。
この事実を知っている接骨院は意外と少ないものです。
そのなかで当院は、TFCC損傷をはじめとした手首の痛みに強い接骨院です。院長の私は、JOCジュニアオリンピックのバレーボール東京代表のトレーナーを経験してきたからです。(※実は全てのスポーツの中で、最も手首の怪我が多いのがバレーボールと言われています。手でブロックするなどの機会が多いからです。)
それらの経験を踏まえてTFCC損傷の患者さんの治療もさせていただいています。
TFCC損傷とは

TFCC損傷とは、手首の小指側にあるTFCC(三角線維軟骨複合体)と呼ばれる靭帯や繊維軟骨が傷つく損傷です。
TFCCとは何か?

TFCC(三角線維軟骨複合体)は、手首の小指側の位置にあります。2つの骨(橈骨と尺骨)の間を結んでいる靭帯や腱、軟骨などの軟部組織によるネットワーク構造のことを言います。
それぞれの靭帯が骨同士をつなぎ止めることによって、手首の安定性を保っています。

そもそもTFCCの役割は図①を見ていただくと分かるようにT字(手首の骨)部分を下から支え、衝撃を吸収することです。
しかし、図②のように手をついて転んだり、手首に負担のかかるスポーツを激しく行ったりすると靭帯の一部に亀裂や損傷を起こします。
そうすると手に力が入りづらかったり、手首を外側に返すと痛みが出たりします。
この状態のことをTFCC損傷といいます。
TFCC損傷の原因
TFCC損傷の原因は2つあります。外傷型と変形型の2種類です。
- ①外傷型:転倒や交通事故、スポーツでの怪我
- ②変形型:加齢や繰り返しの負荷、尺骨の長さ
当院には多くのTFCC損傷の患者様が来院されますが、私の経験では外傷型と変形型では治りやすさが大きく異なります。
外傷型はちゃんとした治療を受ければ早期に治りやすいですが、変形型は変形が進むことによってとても治りにくくなるのが特徴です。だから変形型の場合は、とにかく早期に治療に入ることを推奨しています。
TFCC損傷の痛みの主な原因
冒頭でもお話した通りTFCC(三角線維軟骨複合体)の軟骨自体には神経がないため、直接痛みを感じることはありません。
TFCC損傷の痛みの主な原因には3つあります。炎症による刺激、軟骨下骨への負荷、骨の変形と神経の形成です。
- 炎症による刺激:三角線維軟骨が損傷すると、その断片や炎症物質が関節を包む膜(滑膜)を刺激します。滑膜には神経が豊富で炎症により痛みが発生します。
- 軟骨下骨への負荷:三角線維軟骨が大きく損傷すると、その下にある骨(軟骨下骨)が直接圧力を受けるようになります。軟骨下骨には神経が通っているので、衝撃により痛みを感じるようになります。
- 骨の変形と神経の形成:三角線維軟骨がなくなると骨同士がこすれ、骨が傷つき変形します。骨が変形すると新たな血管や神経が作られ、通常痛みを感じない部分でも痛みが生じるようになります。先ほどお伝えした、変形型がこれに該当しやすいです。
TFCC損傷の症状
TFCC損傷の主な症状は、手首の小指側の痛みや不安定感です。次のような症状が出やすいです。
- 包丁を持つような動作で痛い
- 手首を小指側に曲げる・捻る動作で痛い
- タオルを絞る・ドアノブを回す動作で痛い
- 重い物を持つ動作で痛い
- 安静時にも痛い
- 動作開始時に手が抜けるような感覚がある
- 手首の腫れ
- 手首の可動域制限
- クリック音や引っかかり感 など
当院にお越しの患者さんも、上記のような症状を訴えかけることが多いです。
TFCC損傷になりやすいスポーツ、職業一覧
TFCC損傷になりやすいスポーツと職業を一覧にしました。
TFCC損傷になりやすいスポーツ一覧
手首に負担がかかりやすいスポーツは、全般的にTFCC損傷になりやすいです。例えば以下のようなスポーツです。
- 野球
- ゴルフ
- ソフトボール
- 体操
- コンタクトスポーツ
- 柔道などの格闘技
- テニス
- バドミントン
- 卓球
- ソフトテニス など
TFCC損傷になりやすいスポーツの特徴は、手首への強い衝撃を受けたり、手首のひねりや繰り返しの負担がかかるスポーツです。
TFCC損傷になりやすい職業一覧
TFCC損傷になりやすい職業をまとめてみました。
- 調理師
- 引っ越し作業員
- 建設作業員
- デスクワーカー
- 楽器演奏者 など
スポーツと同様に、手首への負担がかかりやすい職業はTFCC損傷になりやすいです。
TFCC損傷のチェック方法
TFCC損傷のチェック方法をまとめてみました。
以下の3つがすべて当てはまればTFCC損傷の確率が高いです。
- 手をつくと痛い
- ドアノブを回す動作で痛い
- 手首を小指側に曲げると痛い
実はTFCC損傷は鑑別が非常に難しいです。
実際に当院に来院する、TFCC損傷と診断された年間約30人以上の患者さんのうち、7割以上はTFCC損傷ではありませんでした。
上記の3つのチェック方法を試すと、どれかいずれは当てはまるものの、全てが該当するケースが少なかったのです。多くの患者さんはTFCC損傷ではなく筋肉や腱の炎症を起こしているだけでした。
TFCC損傷の類似疾患
TFCC損傷は類似する疾患が多く、珍しい疾患のため、それを鑑別するのがとても困難です。
TFCC損傷と診断されてもなかなか治らないのは、その鑑別が難しいからです。
ここでは、TFCC損傷と類似する疾患とその違いをまとめました。
- TFCC損傷と手関節捻挫の違い
- TFCC損傷とテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の違い
- TFCC損傷と方形回内筋損傷の違い
それぞれの特徴から、あなたの症状が本当にTFCC損傷なのか判断するのにお役立てください。
TFCC損傷と手関節捻挫の違い
| 項目 | TFCC損傷 | 手関節捻挫 |
|---|---|---|
| 損傷部位 | 手首の小指側の軟骨や靭帯の複合体 | 関節周囲の靭帯 |
| 痛みの部位 | 手首の小指側に特有 | 関節全体に及ぶことがある |
| 動作 | 捻る動作、重い物を持つ動作で痛みがます | 関節を動かすことが困難になる |
| 特徴的な症状 | 手首の不安感、クリック音 | 腫れ、内出血 |
TFCC損傷とテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の違い
| 項目 | TFCC損傷 | テニス肘(上腕骨外側上顆炎) |
|---|---|---|
| 損傷部位 | 手首の小指側の軟骨や靭帯の複合体 | 親指以外の指、手首、前腕、肘の外側の筋肉や腱 |
| 痛みの部位 | 手首の小指側に特有 | 親指以外の指、手首、前腕、肘の外側。肘の外側に特有 |
| 動作 | 捻る動作、重い物を持つ動作で痛みがます | 物を持つ動作、タオルを絞る動作 |
| 特徴的な症状 | 手首の不安感、クリック音 | 肘の外側から前腕にかけて痛む |
TFCC損傷と方形回内筋損傷の違い
| 項目 | TFCC損傷 | 方形回内筋損傷 |
|---|---|---|
| 損傷部位 | 手首の小指側の軟骨や靭帯の複合体 | 手首の下の中央部分の筋肉 |
| 痛みの部位 | 手首の小指側に特有 | 手首の下の中央部分 |
| 動作 | 捻る動作、重い物を持つ動作で痛みがます | ドライバーでネジを回してはずす動作、ピッチャーがシュート・ボールを投げる動作 |
| 特徴的な症状 | 手首の不安感、クリック音 | つまみ動作の困難さ、前腕の痛みや疲労感、手首の痛み |
TFCC損傷を改善するために注目すべき5つの組織
TFCC損傷を改善するためには、次の5つの組織全体へのアプローチが必要です。アスリートゴリラ鍼灸接骨院には、これら全ての組織にアプローチするための技術があります。
- 軟骨(三角線維軟骨)
- 靱帯(橈尺靭帯)
- 筋肉(方形回内筋、小指伸筋、回外筋)
- 滑膜
- 神経(尺骨神経、後骨間神経)
TFCC損傷を改善するために特に注目すべき軟骨、靭帯、筋肉、滑膜、神経についてまとめました。
軟骨では三角線維軟骨、靭帯では橈尺靭帯、筋肉では方形回内筋、小指伸筋、回外筋、神経では尺骨神経、後骨間神経についてです。
軟骨(三角線維軟骨)
三角線維軟骨とは手首の小指側にある線維軟骨です。線維軟骨とは、軟骨のうちコラーゲン繊維が束になって厚く密に構成された軟骨の事です。
靱帯(橈尺靭帯)
橈尺靭帯とは肘から手首まである2本の骨「橈骨(親指側の骨)」と「尺骨(小指側の骨)」をつなぐ靭帯です。靭帯は、骨と骨をつなぐ丈夫な繊維の束でコラーゲンと弾性繊維で構成されています。
筋肉(方形回内筋、小指伸筋、回外筋)
筋肉は本のページのように層をなしているのですが、方形回内筋、小指伸筋、回外筋は触れない筋肉です。
- 方形回内筋は、前腕の下部に位置し前腕を支える深層筋です。(手首の筋肉)
- 小指伸筋は、小指を伸ばす働きを持ち、手首の伸展も補助する筋肉です。(小指から肘の筋肉)
- 回外筋は、前腕を外側にひねる働きを持つ筋肉です。(例:ドアノブを回す動作)(肘の筋肉)
滑膜
滑膜は、関節をスムーズに動かすために大切な役割を持つ、袋状の薄い膜です。
最近では、滑膜由来の幹細胞によりTFCCが再生される可能性がある事も報告されています。
神経(尺骨神経、後骨間神経)
TFCC損傷における神経とは末梢神経を指します。末梢神経は中枢神経と体の各部位をつなぐ連絡路です。刺激の伝達、体の各部位の調整などをしています。
神経支配は、掌側が尺骨神経に背側が後骨間神経により支配されています。TFCCの中央実質部は神経支配を有しないとされています。尺骨神経は、腕から手、そして小指にかけて伸びる主要な神経です。骨間神経は、腕から指先まで伸びる重要な神経です。
TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷は、「複合体」なのでアプローチもクスリと同様に、頭痛がしたら頭痛薬、目が痛かったら目薬、胃が痛かったら胃薬のように変えないとアプローチが出来ません。なので、湿布と痛み止めだけでは、なかなか治らないと思って下さい。
当院がTFCC損傷を治療するために行っていること

当院がTFCC損傷を治療するために行っていることは電気療法と鍼治療です。
TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷は、炎症性疾患であり炎症が治まれば症状も改善します。一般的に軟骨は「治らない」とされているなかで、当院では炎症の鎮静化を通じて痛みをなくす状態に持っていく技術があります。
電気療法
当院が電気療法を行う目的は「鎮痛効果」と「筋力強化」です。
鎮痛効果
軟骨、靭帯、腱、筋肉、滑膜、神経の炎症を治める目的で使用しています。
当院では、低周波、干渉波、立体動態波、超音波、微弱電流、ハイボルト電流などを使用しています。どうしてこんなにたくさんの種類の電気を完備しているのか。それにはちゃんとした理由があります。
その理由は、軟骨、靭帯、腱、筋肉、滑膜、神経の効かせたい場所に適切なタイミングで適切な出力の効果を届けるには、それぞれに適した形状があるからです。TFCC損傷のように、アプローチすべき組織が多岐に渡る場合に特に効果を発揮します。
当院は、医療機器メーカーの伊藤超短波とテクノリンクに電気療法の講師を依頼された経験があります。TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷の痛みを緩和させるための、医療機器を選択する知識や使いこなす技術が当院にはあります。
筋力強化
TFCCを支えるために筋力を鍛える目的で使用しています。
いくら炎症を取り除いても、TFCCを支えられる強い筋力が無いと再発するからです。
TFCC損傷の患者さんは痛くて手首の筋トレが出来ません。なので、電気療法で炎症を取り除くのと同時に筋肉を電気療法で動かして筋力を強化していくことが必要です。
鍼治療
当院の鍼治療の目的は「血流促進」です。
損傷した組織は血流が改善しないと修復に必要な栄養が届けられないからです。
軟骨には血管や神経がないため、損傷しても修復に必要な細胞や栄養が供給されにくいため、TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷はなかなか治りません。
TFCC周辺部は掌側が尺骨動脈から分岐、背側が前骨間動脈背側枝により血行が供給され治癒能力を有するが、中央の実質部は無血管で修復能力がないとされています。だからこそ、周辺の血流量を増大させる必要があり、そのために当院では鍼治療を行っています。
鍼治療は、血流を良くする科学的根拠が確立されています。
鍼治療による血流改善のメカニズムには筋肉の緊張緩和、血管の拡張、自律神経の調整、鎮痛物質の分泌、身体の自然治癒力活性化、酸素供給と老廃物除去があります。
- 筋肉の緊張緩和
固まった筋肉が血管を圧迫し血流を悪化させるが、鍼で筋肉がほぐれ血流が促進します。 - 血管の拡張
鍼刺激により血管拡張作用のあるCGRPなどの物質が増加し血管が広がります。 - 自律神経の調整
鍼刺激により副交感神経が活性化されリラックス状態になり血流が回復します。 - 鎮痛物質の分泌
鍼刺激によりエンドルフィンやセロトニンなどの鎮痛物質が分泌され血管が拡張されます。 - 身体の自然治癒力活性化
鍼刺激により身体の回復メカニズムを促進し血流の改善につながります。 - 酸素供給と老廃物除去
鍼刺激により血流改善し酸素供給が増え、老廃物排出が促進され疲労回復を促します。
TFCC損傷に関するよくある質問
病院でTFCC損傷と言われましたが本当でしょうか?
診ないと分かりません。
経験論からお伝えすると「TFCC損傷の疑い」と言われた場合はTFCC損傷じゃない場合も多いです。TFCC損傷の診断は難しいからです。
「TFCC損傷」と断言された場合は、画像診断で炎症がある時は白く写るので本当だと思います。
TFCC損傷は自然治癒しますか?
なかなか自然治癒しません。TFCC損傷を放置すると、手首の痛みや不安定感が慢性化し、可動域の制限や握力低下などの症状が悪化する可能性があるからです。
さらに、関節の軟骨が擦り減り、変形性関節症に進行するリスクがあるので注意が必要です。
TFCC損傷はどのくらいで治りますか?
痛みの緩和だけであれば、最短で即日効果を実感していただける可能性があります。ただし個人差はあります。骨同士がぶつかってしまうほどの状況だと、なかなか痛みが引かない場合もあります。そういったケースでは、当院では医師と連携して治療にあたります。
そもそも、TFCC損傷が治るか治らないかは、状況によって大きく異なるため、ここではお伝えすることも困難です。なぜなら、一般的に、一度損傷した軟骨は自然には治りにくいとされているからです。これは、軟骨には血管や神経がないため、損傷しても修復に必要な細胞や栄養が供給されにくいからです。
サポーターやテーピングは効果的ですか?
予防策としては効果的です。スポーツでスイングなどをする際は、サポーターやテーピングなどでサポートして手首に負担をかけないことが重要です。
TFCC損傷で手術をした方がいいケースはありますか?
TFCC損傷で手術を検討するのは、主に保存的治療で炎症が改善しない場合や損傷が重度で治りにくいと判断された場合です。ただ、ほとんどの患者さんが安静、固定、痛み止めだけが保存的治療と考えているようです。手術をした組織は二度と元には戻りません。TFCC損傷の保存的治療(手術をしない選択肢)はたくさんあるので、まずはそれらを試してみることをおすすめします。
TFCC損傷でやってはいけない動作はありますか?
TFCC損傷でやってはいけない動作は、手首に負担がかかる日常の動作やスポーツです。
日常生活の動作には以下のようなものがあります。
- ドアノブを回すような手首をひねる動作
- 手をつく動作
- 手首を小指側に曲げる動作
- 重い物を持ち上げる動作
- スマホ操作 など
スポーツ障害にお困りではありませんか?
足立区のアスリートゴリラ鍼灸接骨院があなたの最大のパフォーマンスを引き出します。
あなたは、大事な試合を控えているのにも関わらず、スポーツ障害によって十分なパフォーマンスを発揮できずに悩んでいませんか?もしくは、病院に行っても安静を指示されるだけで、一向に回復の兆しが見えずにお困りではありませんか?
アスリートゴリラ鍼灸接骨院は、東京都足立区に開業して約20年の鍼灸接骨院です。
これまでに1万2,000人以上もの方々に施術を提供し、オリンピックで活躍するようなスポーツ選手、部活動に励む学生、主婦、ビジネスパーソンなど、多くの人たちの身体の悩みを救ってきました。
当院のノウハウは、多くのメディアで認められ、今では20冊以上を出版し、雑誌や新聞などの200以上の媒体に取り上げられ、テレビ出演や取材依頼、講演依頼など、多方面から引っ張りだこの状態です。
東京都足立区で身体の痛みにお困りなら、アスリートゴリラ鍼灸接骨院にお任せください。
運動機能評論家の私が、あなたの最大限のパフォーマンスを発揮するお手伝いをいたします。