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しゃがめない人は不健康になる

高林 孝光
監修者 高林 孝光
しゃがめない人は不健康になる

あなたは、かかとをつけたまま深くしゃがめますか?

便利すぎる世の中が、日本人の身体から「基本動作」を奪っています。

災害時の和式トイレ、運動器検診の現場、そして、最新のしゃがまなくても履ける靴のブーム…。現代人の身体は、確実にしゃがめない身体になっています。

このコンテンツでは、しゃがめない原因、しゃがんだ時にかかとが浮く原因、足首が硬くてしゃがめない原因、和式トイレでしゃがめない原因を分かりやすく解説します。

しゃがめない人は不健康になる!

アスリートゴリラ鍼灸接骨院に来院する患者さんの80%以上に共通する身体の異常がありました。

それは、「身体が硬い」ということでした。

そんな患者さんたちに共通点はないかと調べていたら、「しゃがめない」という共通点が見つかりました。しゃがめないというのは、身体のバランスが崩れていることを証明してくれます。アンバランスな状態が続けば、常に筋肉が緊張してしまうからです。

実際にいろいろな不調を訴える数多くの患者さんの検査をしてみました。すると、やはりとても多くの方がしゃがめませんでした。色々調べていくと、首、肩、腰、股関節、ひざ、手足の痛み、冷えや睡眠不足、血流の悪い人、頭痛持ちなど様々な不調を抱えている方は、「しゃがめない人=筋肉が緊張している人」だということが分かりました。

しゃがめない人は不健康になる。

これが私の主張です。もしあなたが正しくしゃがめないのであれば、このページを読んで正しくしゃがめるようになりましょう。

※災害時に避難所でしゃがめますか?
私は、東日本大震災の時にボランティア活動で、岩手県や福島県の避難所でしゃがめなくて困っている人を目の当たりにしました。
例えばトイレの問題です。避難所のトイレは和式トイレが多く、しゃがめない方はとても苦労していました。排便にあたって上手くしゃがめず、バランスを崩してしまったらどうでしょう?避難所のトイレが汚染すると、汚染している状態が当たり前になり、どんどん環境が悪化していきます。汚いトイレが感染源になることすらあるのです。
また、椅子がない場所で長時間待機することになったらあなたはどうしますか?避難所の個人スペースは狭いことがほとんどです。上手くしゃがめる人はいいのですが、上手くしゃがめない人は大変です。
現代では、震災、洪水、山火事、クマ出現など色々な問題が発生しています。そんなとき、避難所に行ってしゃがめないということは、健康だけじゃなく命に関わるほどの問題につながりかねないのです。

あなたは正しくしゃがめますか?

さっそくですが、あなたは正しくしゃがめますか?

以下の「しゃがみチャレンジ」でまずは10秒試して下さい。

しゃがみチャレンジ

正しくしゃがめたのであれば素晴らしいです。

一方で正しくしゃがめなかったのであれば、これから不健康になってしまうリスクがあります。状況を変えるために続きを読んでください。

しゃがめない原因(身体のメカニズム編)

なぜあなたは正しくしゃがめないのでしょうか?

まずは身体のメカニズムについてです。

しゃがめない原因は「運動機能の問題」です。なかでも象徴的な問題は、骨盤が後ろに倒れるような姿勢が習慣になっていることです。

骨盤が後ろに倒れる姿勢(骨盤後傾)

実際に当院に来院するしゃがめない患者さんを調べたところ。立位体前屈で手のひらが床にピタッと着かない方ばかりでした。9割以上の患者さんがこの状態になっています。これは、太ももの裏(ハムストリングス)が短縮している状態です。この状態が続くとハムストリングスに引っ張られて骨盤が後傾します。

骨盤後傾の代償運動としてのかかと浮き現象

そして、骨盤が後傾すると、しゃがんだ時に踵が浮きやすくなります。骨盤が後傾するとしゃがんだ時に転ばないように踵を浮かせて、足先に体重をかけてバランスを取るようになるからです。

踵が浮くと足全体で体重を支えられなくなるのがポイントです(かかと浮き現象)。しゃがんだ時に手を前に出すのも骨盤が後傾しているのでバランスを取るサインです。

要するに、しゃがめない理由は、身体のバランスが崩れていることに起因しています。単に足首が硬いなどの局所的な問題ではないのです。これがしゃがめないメカニズムであり、しゃがめない人が増大する原因です。

しゃがめない原因(環境編)

次に私たちの生活環境についてです。運動機能が低下している要因は、私たち個人だけの問題ではありません。私たちが暮らしている環境によって引き起こされているのです。

洋式化:椅子やトイレなどが洋式化したことによって、しゃがめない人が増えている!

要因の一つ目は、椅子やトイレの洋式化です。昔はしゃがむ動作が当たり前でしたが、いまでは洋式化に伴ってしゃがむ動作が減りました。

日本人や中国人が和式の便所で用をたす際の姿勢を「アジアン・スクワット」といいます。

しゃがんだ時に両足の裏が必ず全て地面についていなければならないというのがポイントです。

欧米人は、このしゃがみ座りがほとんどできません。このアジアの座り方が椅子や洋式トイレの普及によって現代人はできなくなっています。

学校:学校の運動器検診が間違っているから、しゃがめない人が増えている!

要因の一つ目は、学校の運動器検診です。

毎年運動器検診を行っているのに、運動器検診に異常がある子が減っていません。その理由は「運動器検診」が間違っているからです。

本来は、身体の異常を発見するための運動器検診ですが、やり方が間違っているために異常を見逃してしまう原因になっているのです。

まずは、公益財団法人日本学校保健会の回答書をご覧ください。

公益財団法人日本学校保健会の回答書

運動器検診のしゃがみこみのイラストは手を前に出してしゃがんでいます。

これが、全ての間違いの始まりです。「なぜ検診を受けているのに子供たちの身体が悪くなっているのか?」

の答えです。

「代償動作」でしゃがめないを隠してしまっている

骨盤が後傾し、足首や股関節の可動域が制限されている場合、しゃがんだ時に、本来は後ろにひっくり返るはずです。しかし、両手を前に出すことは「カウンターウエイト(重り)」として機能してしまうため、重心を無理やり前方に引き留めているのです。

つまり本来はしゃがめないのに、しゃがめてしまうということです。

これでは、身体が発している「骨盤後傾」や「足首の硬さ」という運動器の異常を見逃すことになります。

スクリーニング検査の制度の問題

回答書には「転倒を防止するため」「動作を統一するため」とありますが、これは「安全に検査を行うこと」を優先しすぎて、「異常を検知すること」という本来の感度を下げてしまっている状態です。

フジテレビのFNNプライムオンラインでも記事になりました。

子供の足に異変「しゃがめない」「真っすぐ走れない」小学生が増加中。原因と下半身を鍛える3つのストレッチを解説

学校の運動器検診が間違っているために、異常に気づけずしゃがめない人が増えているのです。

靴:しゃがまなくても履ける靴が流行っているから、しゃがめない人が増えている!

最近ではしゃがまなくても履ける靴が流行っています。

このブームも、しゃがめない人が増えている原因です。しゃがまなくても靴を履けるのと同じように、しゃがむ必要性のない便利グッズが世の中に溢れているからです。

上野公園の西郷隆盛の銅像の足元を見たことがありますか?

足中といってかかとの部分に草履が無い履物を履いています。昔の日本人は、かかとを地面につけて歩いていたので、足が鍛えられていました。正しくしゃがめないと、かかとを地面につけるという行為が減ります。それによってどんどん足が弱くなってしまうのです。

まずは今日、靴を履く時に一度深くしゃがんでみてください。

しゃがめるようになるために骨盤を起こす体操を取り入れよう

では、しゃがめるようになるために、何をすればいいのでしょうか?

結論は骨盤を起こすことです。骨盤を起こすために色々と考えるべきことが多いのですが、それらをまとめたのが、雪印メグミルク「かんたん骨体操」です。

実は、アスリートゴリラ鍼灸接骨院の院長高林孝光は、雪印メグミルク「かんたん骨体操」の考案、指導者です。

「かんたん骨体操」は骨盤を起こす体操です。以下を参考にぜひ実践してみてください。

ほねつぎのプロ高林先生直伝!5秒×2セットで、毎日骨コツ!かんたん骨体操|骨の健康応援!骨ちょっといい話|雪印メグミルク株式会社

さいごに:しゃがめるようになると健康になる

ぜひしゃがめるようになってください。

しゃがめるようになると健康になるからです。

実はしゃがめるようになると、若返りホルモンが分泌されて健康になりやすくなります。かかとに刺激が入るからです。かかとに体重を乗せて刺激を与えると「オステオカルシン」というホルモンが分泌されます。このホルモンは、「若返りホルモン」と言われており、筋力や免疫力、記憶力、性力にも関与していると言われています。私がしゃがめるようになると健康になると主張している理由です。

「踵」という字は「足」に「重い」と書きます。

かかとは、身体全体の重さをかけても大丈夫な部位なのです。だからしゃがめるようになってください。足の裏全体にしっかり体重をかけられるようになるためには、骨盤後傾などの運動機能の改善が必要です。それを見分けるヒントが「しゃがむ」という動作なのです。

最後に、本ページの内容をより深く解説した本を出版しましたのでご案内です。

本書では、この「間違った常識」を正し、誰でも自宅で実践できる「しゃがめる方法」を初公開しています。

しゃがめる身体になれば、夕方の足のむくみがスッキリする、階段で息切れしにくくなる、姿勢が良くなり若々しく見られる、階段の上り下りや立ち上がりが驚くほど軽くなります。ぜひ「しゃがめない人は不健康になる」(自由国民社)を手にとってみてください。

しゃがめない人は不健康になる

このコンテンツを訪れてくれた、すべての方がしゃがめる身体を手に入れてほしいです。

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アスリートゴリラ鍼灸接骨院は、東京都足立区に開業して約20年の鍼灸接骨院です。
これまでに1万2,000人以上もの方々に施術を提供し、オリンピックで活躍するようなスポーツ選手、部活動に励む学生、主婦、ビジネスパーソンなど、多くの人たちの身体の悩みを救ってきました。

当院のノウハウは、多くのメディアで認められ、今では20冊以上を出版し、雑誌や新聞などの200以上の媒体に取り上げられ、テレビ出演や取材依頼、講演依頼など、多方面から引っ張りだこの状態です。

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高林 孝光
執筆者 高林 孝光

アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長。1978年東京都生まれ。
はり師・きゅう師・柔道整復師の資格をもつ。「痛みには必ず原因がある」の治療理念のもと、延べ10万人以上を施術。バレーボールのJOCジュニアオリンピックカップ東京代表トレーナー、車椅子ソフトボール日本代表のチーフトレーナーを務めるなど多くのアスリートの治療実績をもつ。アスリートに最大限のパフォーマンスを発揮させる「運動機能評論家」。体調に不安を抱える人のほとんどがしゃがんだ時にかかとが浮いてしまう「かかと浮き現象」を日本で初めて発見。雪印メグミルクの「かんたん骨(コツ)体操」の考案・指導者。産経新聞「サクラス」の健康情報の連載記事監修。よみうりカルチャー北千住講師。主な著書に「しゃがめない人は不健康になる」(自由国民社)、「足が速くなる解剖図鑑」(エクスナレッジ)、「身長は伸びる」(自由国民社)などがある。

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